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Microsoft Graph コネクタの新機能と今後の展開

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※本ブログは、米国時間 4 月 1 日に公開された “What’s new and what’s next for Microsoft Graph connectors” の抄訳を基に掲載しています。

AI によって働き方に大きな変革がもたらされる中で、Microsoft 365 Copilot はその最先端を行く存在です。より多くのデータ ソースを Microsoft 365 に直接統合することで、組織は生産性、効率、インテリジェンスを新たな水準へと引き上げることができます。新しい Microsoft Graph コネクタの登場により、さらに多くの外部コンテンツ リポジトリを接続できるようになり、情報の検索、インサイトの生成、ナレッジの発見がこれまで以上に容易になります。

幅広い業種への AI エクスペリエンスの拡大

最新の Graph コネクタは、さまざまなプラットフォームに存在するビジネス クリティカルなコンテンツを統合して Microsoft 365 エクスペリエンスを強化し、ユーザーが関連情報を簡単に検索、分析できるようにします。新しいコネクタは以下の主要カテゴリに分類され、それぞれ異なる業務機能を支援します。

顧客関係管理および顧客サポート

企業は CRM とサポート プラットフォームを利用して、顧客とのやり取りを管理し、エンゲージメントを追跡し、セルフサービス ソリューションを提供しています。カスタマー サポート チーム、営業担当者、サービス オペレーターは、以下のコネクタを使用することで重要なナレッジに迅速にアクセスできるようになります。

  • Salesforce Knowledge コネクタ – カスタマー サービス オペレーターが FAQ、返品ポリシー、新人担当者向けオンボーディング ガイドを即座に確認できるようになります。
  • Zendesk Help Center コネクタ – サポート記事がインデックス化されるため、顧客や従業員はトラブルシューティングの手順やベスト プラクティスを Microsoft 365 内で直接見つけることができます。

エンタープライズ コンテンツの管理とコラボレーション

AI を搭載したアシスタントの効果は、ドキュメント、ポリシー、ナレッジ ベースといった、企業の最も重要なコンテンツにアクセスできてこそ発揮されます。以下のコネクタを使用すると、Microsoft 365 Copilot がエンタープライズ ナレッジ エージェントとして機能し、従業員はインサイトの抽出やビジネス コンテンツの作成を簡単に行えるようになります。

  • Adobe Experience Manager Sites コネクタ – マーケティング チームやブランディング チームが製品仕様やブランド ガイドラインに即座にアクセスしたり、Copilot のサポートを受けてキャンペーンの概要作成やコンテンツのアイデア出しを行ったりすることができます。
  • Google Drive & Dropbox コネクタ – 保存されている複数の業務ドキュメントから Copilot が情報を集めてレポートを作成することで、シームレスでインテリジェントなコラボレーションが実現します。
  • Veeva PromoMats コネクタ – ライフ サイエンス企業において、コンプライアンスに準拠した販促コンテンツやデータを Veeva Vault PromoMats から Microsoft 365 Copilot にシームレスに統合できます。
  • WordPress.org コネクタ – Copilot が会社発表やブログ記事に基づいて要約、提案、応答の生成を行い、社内コミュニケーション チームを支援します。

プロジェクトとワークフローの管理

複雑なプロジェクトを管理するには、インテリジェントな要約機能やクロスプラットフォームの統合機能が必要です。以下のコネクタを使用すると、Copilot が履歴データを検索して分析し、プロジェクトに関する知見や実行可能な推奨事項を即座に提供できるようになります。

  • Azure File Share コネクタ – 構造化されたファイル ストレージ全体からの検索が可能になり、Copilot を使用してプロジェクトのタイムライン、予算レポート、契約上の合意事項を簡単に比較できます。
  • Jira Data Center コネクタ – Copilot が主要なタスクを取りまとめ、問題への対処状況を追跡し、チーム メンバーがリアルタイムで最新情報を把握できるよう支援します。

技術的な知識と開発

開発者や IT 担当者は、AI を活用したトラブルシューティングやドキュメント検索の恩恵を受けられます。以下のコネクタを使用すると、Copilot がコーディング アシスタントとして機能し、技術チームは最も的確な答えを引き出せるようになります。

  • GitHub コネクタ – Copilot が README ファイル、問題に関する議論、プロジェクト関連の各種ドキュメントを要約します。これにより、新人開発者のオンボーディングの期間を短縮し効率化を図れます。
  • Stack Overflow コネクタ – Copilot が技術的な Q&A コンテンツに即座にアクセスし、IT チームがエキスパートによる解決策やコミュニティのベスト プラクティスを容易に引き出せるよう支援します。

ビジネス インテリジェンスにおける AI を活用した検索と要約

組織は、構造化されたデータソースを利用して戦略的な意思決定を行っています。以下のコネクタを使用すると、Copilot が AI を駆使したビジネス アナリストとして機能し、データベースやエンタープライズ アプリケーションからインサイトを引き出せるようになります。

  • SharePoint On-Prem コネクタ – 従来の SharePoint コンテンツは引き続き検索可能なままで、Copilot が過去のレポートやポリシーに基づいて実用的な推奨事項を生成します。
  • PostgreSQL コネクタ – Copilot が業務記録を検索、比較、分析できるようになります。これにより、データに基づく意思決定を迅速かつ効果的に行えます。

コネクタによる Microsoft 365 の AI エクスペリエンスの向上

上記のようなデータ統合により、Microsoft 365 Copilot が意思決定を後押しすると共に、さまざまなビジネス アプリケーションからナレッジを見つけ出せるよう支援します。たとえば、以下のようなことが可能になります。

  • 営業担当者が顧客との商談の準備をしながら、Salesforce から契約に関する最新情報を即座に取得する
  • マーケティング チームが、Google Drive や AEM に保存されている競合分析ドキュメントの内容をすばやくまとめる
  • IT 担当者が、緊急の問題について Microsoft 365 内で Stack Overflow や GitHub の関連ディスカッションを確認し、トラブルシューティングを行う
  • プロジェクト マネージャーが Azure ファイル共有のコンテンツを数秒で分析し、異なる会計年度の財務レポートを比較する

Microsoft Graph コネクタは外部ソースのデータを検索、取得することができますが、アクションを実行したり更新内容を投稿したりすることはできません。その代わりに、Copilot による推論やコンテンツ合成のための関連データを提供することで、AI 駆動型のワークフローを強化します。また、これらのコネクタを活用してエージェントを構築すると、インデックス化されたデータに基づいて的確なインサイトを引き出すことができ、AI アシスタントがさらにインテリジェントでパーソナライズされたものになります。

今すぐご利用ください

今回ご紹介した新しい Graph コネクタを組み込むと、AI による検索、要約、コンテンツ生成などの機能が強化され、Microsoft 365 Copilot エクスペリエンスの幅が広がります。

コネクタの導入に関する詳細については、Microsoft Graph コネクタのドキュメントを参照するか、マイクロソフトの担当者にお問い合わせください。

 

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